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 前 3回は、開発しようと思った当初からの理念の形成プロセスについて書きました。
 で、最後にもうちょっと野心的な話(笑)について書いておこうかと思います。

取り組んだ/取り組んでる課題

 SRS の登場によってかなりの部分で旧時代の遺物になってますが、前 3回に加えて、野心的に取り組んでみたいくつかの課題があります。
 「初期学習用の」「自分だけの」「使い捨てられる」システム。

初期学習用のシステム

 基本的には『箱庭世界Kit』は「初期学習用のシステム」ということ。
 もともとが未経験者さんのイニシャルコストをゼロ円にするために考えていたものですから、未経験者のニューカマーが TRPG の遊び方の基礎について、「だいたいこんな感じ」と体験してもらうためのシステムであれば、それで十分です。

 あまり複雑にして「TRPG って難しい」と思われてもいけないので、可能な限りシンプルに「行為判定を行うこと」と「判定結果に準ずること」だけ分かってもらえればいいだろうと。
 それさえ覚えてもらえれば、後は普通に遊ぶことができるし、それで楽しいと感じた人には「○○ってルールブックがあればもっとガッツリ遊べるよ」と、自信を持って勧誘(笑)することもできるわけで。逆にこの「判定結果に準ずること」に抵抗を覚える人には、勧めづらいと思うんですね、TRPG って。
 だからもう、徹底的に軽くていい。
 ファシリテーターを兼任するゲームマスターが、自分の好きなマスタリングが出来るようにアレンジできる、なるべく制限の少ないシステムでいい。
 それで使い終わったら、もっと重厚で整備されたシステムに移行すればいい。
 要らなくなったら捨てればいい。

 その昔、『RPG 福袋』ってのがあったんですが、アレの影響もかなり大きく有ります。

自分だけのシステム

 こっちは「自作システムの課題」で書いた「自分のものにして欲しい」ってやつで、「未経験者さんのイニシャルコストをゼロ円にする」という初期目標からは外れてるんですが。

 まあ「コアシステムは使い捨てでいい」とは言っても、作るからにはそれなりに扱ってもらえた方が嬉しいわけで、その辺かっちり割り切りきれないエゴがあるわけです(笑)
 で、そのエゴを満足させる、別の解法は無いものかと考えたときに、出てきたのが「使った人が自作システムを作る助けになればいいんじゃないか」というもの。「自作システムの課題」で紹介した SRS の意義と同じ、アレです。

 段階的には「生成されたシステムに作った人が名前をつける」あたりから始まり、「用語を自分で編集できる」とか「データを自分で追加できる」機能の実装。そんで「オプションルールの選択/採用」の実装までが、今のところ僕が『箱庭世界Kit』で組み上げたい機構になります。[1]
 あとは自由にやってもらえばいい。

野望(笑)

 でもまあイニシャルコスト・ゼロ円の「初期学習用のシステム」は『Aの魔法陣 v2』があるし、「自分だけのシステム」にしても『STANDARD R.P.G. SYSTEM』があるわけで、別に作らんでもいいんですよね、今さら。
 それでも作りたいというのは、僕のエゴが最大の要因ですが、もう一つ、ちょっとやってみたいことがあったりします。
 それが「捨てられるシステム」と「PDF化」です。

捨てられるシステム

 ルールブックって捨てられないじゃないですか。

 「いきなり何を言い出すんだコイツ」と思ったかもしれませんが、ルールブックって扱いが難しいんですよ。文庫だとチャートなんかは読みづらいし、ムックだと場所を取るし持ち歩きにも不便だし。特にムックなんかは会場に持っていくと、持って帰ってくるのが面倒だったりします。
 で、まあコンベンションなんかだとレジュメを作って持っていくわけですが、友達の家とか、カジュアル環境だとルールブック何冊も抱えていくことがあるわけです。
 これが面倒で。
 どんだけ無精者なのかって話ですが、軽量化できたらそれに越したことはないと思うわけです。
 思いません?(笑)

 で、考えたのが「捨てられるシステム」です。
 もうちょっと具体的には「紙媒体は捨てても大丈夫なシステム」です。

 たとえば現行でもモバイル PC を持ち歩いてる人というのは……まあそう多くは無いけど、いるわけです。時に TRPG のゲーマーにはその手のガジェット好きが、ゲーマー以外と比べて比率的に高いような印象があります(笑)。これを使わない手は無い。
 で、そのモバイル PC なり電子ブックなりの中にルールブックのデータが丸ごと入っていれば、あとはモバイル PC とルールブック群との重量&容積勝負になります。単純な検索性の高さで言えば、コンピュータに検索させた方が早いですし。

 紙媒体の読みやすさというのもあるんで、必要になりそうなページだけ印刷しておいて、あとはモバイル PC に入れておく。しかも「ネットプリント」のサービスを使えば、家にプリンタ無くても、また家でプリントしなくても大丈夫だったりします。[2]
 会場近くのセブンイレブンで、必要な部分だけプリントすれば、かさばる資料を持ち歩く距離は、ほんの少しで済んじゃいます!
 おお、なんかスゴイことのような気がしてきた!(笑)(すごいのはネットプリント)

 で、印刷して持っていった紙媒体は、使い終わったら捨ててもいい。
 ……まあこの辺は現在のエコロジー&モッタイナイからすると噴飯モノだったりするし、個人的にはあまり好きではないんですが、次の「PDF化」を進めるときの、ある種の優位性であることには違いなくて。

PDF化

 「紙媒体は捨てても大丈夫なシステム」ということで、まずルールブックの電子化を考えたわけです。で、それを考えるならその先まで考えてみようと言うことで、既に海外では当たり前になってる「ルールブックのダウンロード販売」について考えてみまして。
 日本市場では様々な事情からほとんど見ることがないこの手法の促進なんかを考えると、エラッタがすぐに反映されるような機能が、たとえ同人規模であっても実装されたら面白いと思うんですね。
 これについては今のところ、「あったらいいなァ」という声は聞くものの、実際に採用しているものは寡聞にして知りませんで。だったら自分でやってやれってことで、このシステムが実装できれば、時代遅れの使い捨てシステムにも実験媒体としてそれなりの価値は生まれるかと。

 これが今、一番やりたいことだったりします。

 当初こんなことは出来ないだろうと思ってたんですが、ある程度までは出来るっぽいんですよね。まだちゃんと調べたわけじゃないし、色々クリアしなくちゃいけない問題も、それからそもそも僕の技術が及ぶかって問題もあるわけですが、上手くすれば実現できるかもしれない。
 とりあえず「ウェブページと PDF を同時に連動させる」くらいは可能っぽいんで、その辺からあたってみようかと。
 なんにせよ「要勉強」でしょうから、この辺はあくまで将来的な話ということで。

  1. [今のところ箱庭世界Kitで組み上げたい機構] = 最終的には「知ってる限りのダイスロール型システムを網羅したい」とも思うが、コアシステムごとのデータのバランス調節にまったく自信が持てないので、それは妄想ということで(笑) []
  2. [ネットプリント] = 紹介記事:ネットプリント – TRPG HACKS! []
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2 Responses to “[note][MGKit] 課題(4) 課題と野望(笑)”

  1. accelerator より:

    『前 3回は、開発しようと思った当初からの理念の形成プロセスについて書きました。』から『なんにせよ「要勉強」でしょうから、この辺はあくまで将来的な話ということで。』までが二回繰り返されちゃってますねw

    wordpressの挙動がおかしいのでしょうか…。なんにしろ指摘しておきました。 

  2. 玄兎 より:

    @acceleratorさん
     おお、ご指摘ありがとうございます。
     
     たぶんコピペするときに前のテキストを消し忘れたんだと思います(笑)
     後で修正したつもりだったんですけど、更新し忘れてたのかもしれません。
     むぅ(^^;

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