[memo] リソース化 ~ ミニゲーム
玄兎 2008.11.13 (木曜日)
メモ書きです。
プレー環境次第ではありますが、個人的には重要な話だと思ってます。
でもどうなんだろう?
ゲームから想定外の出来事を排除したい人には、かえって害悪になる話なのかも。
『自由なセッションとシステム – xenothの日記』とか『一つのシステムを長く楽しむ方法 – Cats’ Lair』に関連するかな? しないかな?
リソース創造のススメ
リソースと言うと、HP とか MP とかヒーローポイントとか所持金とか、なんだかこう「システムで決められているもの」って印象があるかもしれんのですが、TRPG のセッションではシナリオで発生するものや、ゲームの状況次第で「プレイヤーの手でリソース化できるもの」ってのが、けっこうあると思うんですね。
例えば機密情報。
この場合、リソースは「機密情報そのもの」とも言えますし、「機密情報を保持している状況」とも考えられます。交渉のやり方や、極秘情報そのものの性質、そして実際の取扱次第でその辺は変化します。
リソースの見つけ方+
NPC の価値観あるいは欲求に指針が見えれば、この手のリソース(=交渉材料)を生み出すことは、さほど難しいことではなくなります。
「相手の望むこと」と「相手の嫌がること」が分かれば、それがリソースとして使えるわけですから。
そしてリソースを生み出してゲーム攻略のために使用できれば、シナリオデザイナーが予想だにしなかったゲームの展開を、プレイヤーの手で生み出すことも可能になります。
こうやってゲームにイレギュラーが発生することは「事故」なんだろうか?
ミニゲームのススメ
TRPG という遊びは、シナリオデザイナーが用意したシナリオ内の各イベント、それからシナリオ全体の目的を達成するだけのゲームではなくて、それぞれのプロセスで発生する「シナリオに書いていないようなミニゲーム」、NPC とのちょっとした会話から生まれる「解決しなくてもよいミニゲーム」、シナリオとは関係なく「PC に設定されたゲーム」など、挑戦できるゲームはたくさん潜んでいます。
そういう「シナリオに無いゲーム」に挑戦するときは、なにしろシナリオに用意されていないわけですから、リソースなんかもシステム準拠のものくらいしかありません。
そんなときは環境を見回して、なんてことないはずのモノに価値を見出し、リソース化する。
それが出来るとミニゲームの勝率が上がります。
ミニゲームを仕掛ける
で。
プレイヤーが気付いてミニゲームを開始するケースもありますが、同じようにゲームマスターがミニゲームを予め用意しておいて、「やってもいいし、やらなくてもいい」とプレイヤーに提案する方法も、もちろんあります。
僕はわりと「NPC のワガママ」という形でそれを提示しておいて、あとはプレイヤーが挑戦するか否か、自由に判断すればいい状態を仕掛けるのが好きで、よく使います。こうしたミニゲームの攻略度が、ゲームの「エンディングランク」に関係するようになってたり。
特にデッドリーな、ボードゲームライクな原始 TRPG は現在はあまり好かれず、とりあえずシナリオ自体はクリアできるものとして設計するのが主流になってますんで、こうしたミニゲームの重要性は、余計に増してるんじゃないかと思ったり。
ミニゲームでモチベーション管理
上記の通り、シナリオ自体はクリアできるものとして設計されているゲームの場合、「シナリオで予定されたゲーム」では、勝率がちゃんと計算されています。ストーリーの展開上、勝てないと困る部分ではちゃんと勝てるようにする、というのがまあ一般的なシナリオデザインでしょう。
そうするとまあ、それに対して「八百長じゃん」と興醒めしちゃう人や、「まあどうせ勝つんで」とか真剣味をなくしてしまう人、なんてのが発生するケースがあります。
これを予防するために「シナリオの構造や物語で楽しませる」とか「システムを拡張して楽しめる要素を増やす」というアプローチもあるわけですが、どっちも限界がある。
で、まあそのアプローチの手段として、「クリアできなくてもいいミニゲームを追加する」というものがあります。
シナリオ全体から見れば別にクリアする必要もないのですが、クリアできれば何らかのボーナスがある、というゲーム。
クリアできなくてもいいんですから、ゲームの難易度はピーキーにすることもできる。
「クリアできないかもしれない」という緊張感と、そうしたゲームをクリアしたという感動は、クリアできて当たり前のゲームをクリアしたときのそれと比べて段違いです。
シナリオ本筋を通してのプレー難易度をギリギリに調節できれば、それはとても素晴らしいことだし、プレイヤーにとっても達成感を実感できるものになるとは思います。が、そういうシナリオデザインをすること自体がギリギリの綱渡りで、相当難しいというのが実情です。ちょっとでも扱いを失敗すると、シナリオ本題をクリアできなくなってしまうわけですから。
あと、そうした「計算できるシナリオ」というのはシステム依存度が高くなりやすいため、ゲームがパターン化しやすい傾向もあるように思います。(この辺、単純な戦闘ゲームが嫌いなんでたぶん偏見も入ってますが)
だったらまだ、シナリオ本筋は難易度を低めにしておいて、独立した「クリアできなくてもいいミニゲーム」の方を難易度を高めに設定しておいた方が、プレイヤーに一定の達成感を保証しつつ、ゲームに挑戦するモチベーションを維持させやすいんじゃない? とか考えるわけです。
特にゲームマスターとしての腕前にあんまり自信のない人にとっては、無難に回せるんじゃないかとか。
そのためには、シナリオの構造をあまりガチガチにせず、またプレー時間に余裕のない濃密なシナリオを組み上げるのではなく、わりとスカスカで本筋自体はシンプルな構造の方が、ミニゲームに挑戦したり、諦めて本筋に戻ったり、って流れを作りやすくて便利だったりします。
……いや、別に僕がなんか複雑な構造のシナリオが作れない言い訳とか、そういうんじゃなくてですネ?(笑)
例:「村の平和と子供のお守り」
シナリオ本筋の目標は、とある死んだ英雄の遺産を盗んだ暴漢を討伐し、村を守ること。
で、ミニゲームとして死んだ英雄の遺族(子供)から「形見のお守りを取り戻して欲しい」と頼まれると。
その「形見のお守り」ってのが英雄の子供が折り紙で作ったお守りで、気を利かせたどこかの女司祭がそれに魔法をかけて本物のお守りになっている。
効果は、そいつを持ってると刃物で傷つかなくなる《防刃》の魔力。
ただし所詮は折り紙なんで、火に焼かれればアッサリ焼けるし魔力も失われる。
暴漢は、盗んだ英雄の装備を使ってるんで、もちろん身に着けて歩いてる。
暴漢を討伐するだけなら、《火球》の魔法でもぶつけて《防刃》を無効化すれば簡単なんだけど、それをやるとミニゲームはクリアできなくなる。
この際、子供には我慢してもらって本筋の達成を優先するか、ひどく苦労することになっても子供のお守りをちゃんと取り戻すための作戦を立てるか。
あなたなら、どうする?
……いや、これはちょっと例としては極端でハードすぎるか。
子供の頼みは卑怯だわな(笑)
>ミニゲーム
ってわけでもないんですが、昔SW2.0でピラミッドの書庫にパピルスの巻物とマミー+ポイズンモールド(どっちも火属性弱点)出したら、結構盛り上がりましたw
>リソース
キャンペーンなんかやっていると、PCたちがそれまでにやってきた業績・積み重ねてきた信頼、あるいはキャラクター性なんかもリソースにならないのかなぁとか、常々思っていたりします。
信頼も実績もある逃がし屋が、引退前の最後の仕事で主人公を裏切ってみたり、殺し屋の嫌疑をかけられた主人公が、積み重ねてきたリソース「昼行灯」で難を逃れたり。
もちろん、使い潰せばなくなるだけに、ここぞというときにしか使えないし、デジタルなポイントでない分、使い方も難しいけど…
@SIMONさん
> ピラミッドの書庫にパピルスの巻物とマミー+ポイズンモールド
ああ、イイ! それはジレンマすぎる。
そのパピルスの巻物はアレですか、呪文書か何かでしょうかやっぱし。
燃やしたら封じられた呪文が連鎖してピラミッドごとふっとばす爆発オチとか(何)
『ドラクエ2』のバカ話で、「ミイラおとこをギラで燃やしたらフレイムにパワーアップ」とかアホなこと話してたのを思い出した(笑)
> キャラクター性なんかもリソースにならないのかなぁとか、
ありがちな「衛兵は“町の名士”を容疑者リストから真っ先に外す」なんてのも一種でしょうか。
いわゆる名声を交渉材料にするわけですけど、実績って何かしらの形にしておかないといけない(後付設定ですべて片付けられることになっちゃう)から、わりと難しいんですよね。
GURPS みたいな社会性までまるごとデータ化できるシステムでは、システムに組み込まれてるケースもあるんですが。(「昼行灯」なんかは、Aマホだと成功要素になりそうですね)
>爆発オチ
そこまでは考えませんでした(笑)
ピラミッドに眠る太古の魔人・魔皇帝ジェッ○・リー(汗)の業績(弱点)の記された巻物で、その情報を知らないとボスが強化されるみたいな展開。
ちなみに同じ組み合わせで出した別の部屋の巻物はピラミッド建設に従事した人たちの人名録で、必死に頑張ったPLたちに怒られました。
身内以外でやったら本気で怒られたでしょうw
>後付設定
自分も、単発シナリオでは難しいと思います。あくまでキャンペーンの、ホントの実績、ってコトで。
なんていったらいいのかなぁ。
今まで仲間の若手の戦士を「半人前の小僧」って呼び続けてきたオッサンPCが、なんかのきっかけで名前で呼ぶようになるようなカッコイイシーン? あーゆー盛り上げのためのリソース、ってイメージなんですよ。
だから、キャンペーン前提。
コレ単発で出来ればカッコいいんですけど、ハンドアウトに書いちゃうとデキレースで褪めるような気も。
まぁ、一言で言うとツンデレがやりたいんですかねぇ…
> 魔皇帝ジェッ○・リー
全速力で逃げるんだPC諸君(笑)
あるいはサ○ー千葉を味方につけろ(何)
> 別の部屋の巻物は人名録
いやいや、それはしかしオヤクソクというか、それくらいでないと(笑)
内輪でやることを考えると……ベテラン勢はともかく、新人さん相手にやるときは「役に立たないかも」アナウンスで事前告知しておくとかしないと怖いなァ。穴埋め用意しとかないと。
きくたけトラップ「だから開けるなと言ったのだ」ですら怖いのに(何)
*リソース
うーむ、なるほど。
そのリソースと引き換えに、キャラクターは何を手に入れるのか? でゲームの性質が変わりそうな感じですね。ロールプレイ評価がルール化されてるかどうか、なんかが重要なキーになるのかな。
オッサンPCのそれは、ヒーローポイントの譲渡シーンっぽいイメージ(何)
単発でやろうとすると、NPC なら比較的簡単なんですが、PC でやるのは難しそうですね。
ハンドアウトでやると、確かにデキレースくささが鼻に付きそうだし。
ああ、でも「オッサンPCが認めるとイベント発生」とか秘密のハンドアウトを付けておけば、シナリオ進行の一部を PL に譲渡できるんで、GM 的にもドキドキな展開が期待できるかも?
序盤に言われちゃって「早ェよ!」とか(笑)
(いつまで経っても口にしない場合は、別ルートのシナリオで進めるようにしとけば、停滞することもないだろうし)
>リソースと引き換えに
手に入れるもの、って、単純に「かっこよさ」とか「話の盛り上がり」じゃあダメなんでしょうか?
私自身は、TRPGのG=「リソース管理と意思決定」=どこに何を投入して、話を盛り上げてかっこよくRPするか。だと思ってるんで、それによってヒーローポイントを手に入れたいとかは考えていなかったです。
例えば、良くある「ここは俺に任せてお前たちは先に行け!」とか、本人の自己満足だけでやってラストバトルでPCサイドの戦力が足りなくなって、PCらが敗北したら、その瞬間はカッコよくても最終的にカッコよくないのでNG。ただし、その敵がボスと合流する結果、ボス側戦力がPC+残るキャラより強大になるなら、(さらにその上で残るPCのPLがラストバトルに参加できないことをよしとするなら)アリ。みたいな判断も、立派なゲームだと考えてます。
あぁっ! なんかどんどん脱線する!
例えば、「名士の娘婿(養子)になる!」って、基本的にキャンペーンを通してたった一度だけ使えるリソースですよね。
敵対するA国とB国の利権を巡る対立に、A国王子であるPC①がこのカードを切ると、(極論過ぎてしがらみのほうが大きいか!)ハッピーエンドにショートカット。
でも、単発シナリオでこんなカード切ったって、あんまり盛り上がらない。
キャンペーンでPC①王子が幾度となくB国の奸臣の陰謀を破ってたりすると、結構盛り上がりそう。みたいな。
PLとしても手軽には切れない、強力なリソースになるんでないでしょうか?
キャラクター設定の持つリソース=安売りするとかっこ悪いけど、もったいぶればカッコよくなる、投機的リソース
(でももったいぶりすぎるとバブルがはじける可能性アリ)
そんなイメージを話したかったんですけど…。
*リソース
ヒーローポイントの喩えは、あんまし旨くなかったですね。
ロールプレイのリソースを数値化する必要は無いと思うんですが、それによって PC がどんな利益を得るのか? っていうのが見えにくかったので、なんか指標的なもんが無いかと思ってヒーローポイント持ち出してみました。
> 手に入れるもの、って、単純に「かっこよさ」とか「話の盛り上がり」
> じゃあダメなんでしょうか?
この発想は、僕には無かったです。なるほど。
例えば「密室殺人の容疑者になった PC が“昼行灯=無能者”のリソースを消費して、代わりに容疑者リストから外れる」なんて具合に、状況を打開するための手段としてリソースを使う発想しかなかったので。
なので――
> 例えば、良くある「ここは俺に任せてお前たちは先に行け!」とか(略)
これはちょっと、考えてなかったパターンです。
たぶん状況判断としては同じような形になるんだけど、「最終的にカッコよくないのでNG」って考えは無かった。
「かっこよさ」でバランスを取るのか。
やったことが無いんで、展開が予想できない。うーむ。
*「名士の娘婿(養子)になる!」
スミマセン理解できてなかったみたいです(汗)
なるほど。
リソースを作ることでストーリーの盛り上がりを考慮するように促すわけですね。
これまた想定外だ。
自分が設定だけ同じものを使った場合を考えると、まず「娘婿になると暗殺の恐れがある」って危惧を解消するシナリオとか、侍従あたりからPC①に婿入りの苦労を吹き込ませてゴネさせるとか、大体この辺に落ち着きそうな気がします。娘婿に入ろうとしても、課題をクリアしないといけないパターンですね。
構造的にはデウス・エクス・マキーナをプレイヤーに譲渡しておくってコトになるんだろうけど、ああ、でもこれ、何か新しい遊び方につながらんかな……?
>最終的にカッコよくないのでNG
もちろん、「瞬間的な(PL個人の)カッコよさのためにPT全体の(ウォーゲーム的)勝利目標を阻害するような『強いキャラクタープレイ』は良くない」という書き方も出来ますが、僕個人としてはどうしても「いわゆるキャラクタープレイ」と「いわゆるアビリティプレイ」に優劣をつけるのが不快なので、こういう表現になります。
ウォーゲーム的敗北も、キャラクタープレイ的「オレはカッコイイが他は知らん」も、全としてみればどっちも、「カッコよくないからNG」と表現できないかな?と。
>自分が設定だけ同じものを使った場合を考えると
そっちはそっちでクリアしなければならない課題は当然ありますよね。まぁその課題を考えて、最初の課題と天秤にかけて攻略し易そうな(あるいは面白そうな)方を選ぶことになると思いますが、この「選択肢が増える」だけでも、価値としてはアリかなと思います。
>リソースを作ることでストーリーの盛り上がりを考慮するように促す
感覚的には「リソースを作る」というより「あるものをリソースにする」みたいな感じなのかなぁ。
いわゆる「大量の鉛筆を抱えた行商人が、焚き付けがなくて火を起こせず、雪山で凍死する」話みたいな。
結果的に語る話は同じなんですが、「作」っちゃうと、「作」った感が付きまとって…w
>デウス・エクス・マキーナ
シナリオクラフトってあんまりチェックしてないんですよねぇ…
天羅WARのロストヘブンくらいしか知らないんですよ。
ダブクロのが面白いって聞いているんですけど、正直ダブクロは「おいていかれた」感があって、いまさら手が出せない(というか3rd待とうかなとか)状態で…。
アレって、時間切れ打ち切りエンディングって感覚で良いんでしょうか?
> ウォーゲーム的敗北も、キャラクタープレイ的「オレはカッコイイが
> 他は知らん」も、全としてみればどっちも、「カッコよくないからNG」
> と表現できないかな?と。
キャラクターの設定に沿った上で、全体目標も妨げないようにする。
「自分を含めて皆で楽しめなければNG」
……って感じでしょうか。
『ドラマの生まれるところ』の方で書かれてた、
| シナリオ進行を阻害するようなキャラクターを作るな!ではなく、
| シナリオ進行を阻害しそうなキャラクターがストーリーに関わらず
| には居られなくなる展開を考えろ!
これともリンクする話ですよね(^^
> 「あるものをリソースにする」みたいな感じなのかなぁ。
あ、そうか。
「作る」ではなく「見出す」の方が、ニュアンス伝わりそうですね。
「これリソースに出来るんじゃね?」と見つけて使う、って感じで。
*デウス・エクス・マキーナ
こいつについてはエントリ書きましたんで、以下をご覧下さい。
http://blog.talerpg.net/rpg/archives/1244
> アレって、時間切れ打ち切りエンディングって感覚で良いんでしょうか?
そういう使い方もあるみたいです。
ある、というかソレが主流なのかな?
ルール的には時間切れに関わらず、ある条件が揃ったときにシナリオを強制終了する、というモンで、平たく言えば「打ち切り」ですね(笑)
> 「作る」ではなく「見出す」の方が、ニュアンス伝わりそうですね。
> 「これリソースに出来るんじゃね?」と見つけて使う、って感じで。
そーですw そんなニュアンスのつもりだったんすよ。
…セーフモード中べらべらお話して心苦しいんですが、つい盛り上がってしまいます(汗)
あんまりあっちこっちで話すのもややこしいので、ここはこれにて失礼をば…